先生の手が触れる時


「……それが…もし、ただの推測じゃないとしたら…あの子を全力で救うしかねぇ」
「…そうね」

信と絵理子さんが頷きあう

「……まずは、その推測が当たっているのかどうなのかを調べなくてはね」
「絵理子は…何かあったときにその子を匿える用にしといてくれ」

そう呟いた信に俺はうつ向けてた顔をあげる

「信…まさかお前」
「ここまできて、一人でやるなんて言うなよ……俺だってお前が大事に思ってる子を助けたいんだからな」

そういって笑う信に思わず笑みがこぼれる

「……ごめん。ありがとう。絵理子さんも」
「良いのよ。どう?私が惚れただけあるでしょう?」

そういって、絵理子さんは得意気に笑う

「確かに」

俺もその言葉に頷いて、俺ら3人は笑いあった
< 277 / 342 >

この作品をシェア

pagetop