先生の手が触れる時


凜と話をした次の日

私はどうやって気持ちを確かめようか悩んでいた

「うーん……」
「どうした?」

放課後、一人頭をひねらせていると後ろから声がかかる
振り向けば、そこには晴夏が立っていた

「は、晴夏……」
「なんだよ?」

苦笑いとも呼べる表情を浮かべて、晴夏は私の前の席に座る

「……いや…えっと…」

私が何を話そうか焦っていると晴夏がそんな私の顔を見て、微笑む

「そんな気にしなくて良い……いつも通りで頼むと言ったはずだけど…」
「う……うん……」

私が曖昧に頷けば、少し困ったよう眉を下げる

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