先生の手が触れる時

「……また明日ね、晴夏」

私はそのまま晴夏に背を向けて歩き出す

晴夏。

晴夏はとても優しくて、人の気持ちに敏感だから
私の弱った気持ちにも気づいて支えてくれた
私はその晴夏の優しさで救われたの
でも
その優しさに甘えることはできない

きっと今、甘えちゃいけない。

大切な人を傷つけないために
私が強くならなきゃ。



もし、世界の終わりが来て
誰か一人助けられるというなら
私はきっと迷わず先生を選ぶと思う

それが私の答え。

何にも変えられないほど、大切な人は

雪夜。

あなたでした。

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