先生の手が触れる時

冷たい風が首元を通りすぎていく
それが心地よくて目を閉じた

すると

急に首筋に冷たい感覚が襲ってくる

「っ!?」

思わず空に向けていた視線をベンチの後ろに移す

「……凜?」

そこには凜がジュース2缶をもって立っていた

目をぱちくりさせると、凜が呆れたような顔で微笑む

「慰めに来てあげた」
「……余計なお世話だよ」

ため息と共にそう呟けば
凜は先程まで凪が座ってた場所に腰かける

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