先生の手が触れる時
「遠野さん?」
「あ…」
私はハッとして先生から離れる
何を、言っているのだろう
たかが女子生徒一人を先生が助けてくれるわけない
「あ…なんでも、ないです…ほんとに」
「……?」
「…あの……ごめんなさい」
私はしりもちをついたままの状態でゆっくり後ろに下がる
そんなわたしの様子に違和感を感じた先生が近づく
「おい遠野?」
「ごめんなさい…ごめんなさい」
「遠野!」
叫ばれ、肩を捕まれて初めて先生の顔を見る