先生の手が触れる時
「…………ん…」
すると眉にシワを寄せ、ゆっくり彼女の大きなまるい瞳がひらく
「遠野…?」
「……せん、せい……」
「大丈夫か?」
ふにゃっと笑い、頷く遠野。
「…わたし……どうしたの……?」
「倒れたんだよ」
「先生が…運んでくれたの?」
「あぁ、まぁな」
「ありがとう…」
遠野は俺の顔を見つめて、ふわりと微笑む
その顔がとても柔らかくて
思わずドキリとする
「……起きれるか?」
「…はい……」
「水、いれるよ」
俺が水をコップにいれて振り返ると
彼女は青ざめて制服の胸元をおさえていた