先生の手が触れる時


「それ、先生良くやりますよね」
「そうか?」
「うん。無意識なんですか?」

遠野の問いに首をかしげる
そんなにやっているだろうか?

「…無意識…なのか?」
「もう…」

呆れたように遠野はため息をつく

「…他の生徒にやらないでくださいよ?」

そう小さく呟いてうつむいた遠野が可愛くて、俺は頬を緩める

「やらないよ。好きな人にしかやらないだろう、こんなこと」

そう素直な気持ちを言うと
遠野ははっとした顔をしてこちらをみる
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