鳥籠から出してくれたのは 学園一のヤンキーだった。
「花凛、花凛ー!今日 放課後ヒマ?皆でカラオケ行くんだけど、花凛も行かない?」
そう言って話しかけてくるのは、親友の佐々木美果。彼女とは、小学校からの付き合いだ。
「ごめーん、無理かなぁ。塾があるんだー…」
「またぁ~!?もぅ、付き合い悪いなぁ~」
「あ、うん…ごめん、また¨今度¨ね、」
今度 今度と言って、美果からのお誘い断りっぱなしだなぁ…、
高校に入って、美果と遊んだことないかも…
ホントは私だって遊びたい。でも、そんなことしたらママに怒られちゃう。
はぁ、とため息をつきながら、私は教室を後にした。