【完】あたしはニセカノ。
「いきなり全部喋んなよ。それに、俺にツバ飛ばすな」


きゃああーっ!


あたしってば、なんてこと。


慌てて涼くんの制服の胸元に手を置く。


「どこに飛んだ?拭くね」


「触んなよ」


「はぅっ!!ご、ごめんなさい!!」



イジワルな言葉を投げかけつつも、



眼差しは、優しい。



そんな涼くんの本心が、あたしにはサッパリわからない。



ホントにあたしのことが嫌いなの?



実は、からかってるだけなのかな。



< 125 / 292 >

この作品をシェア

pagetop