【完】あたしはニセカノ。
きゃああぁ…。


無言で照れまくるあたしだけど、涼くんは真剣そのもの。


「お前、俺との約束覚えてる?」


他の誰にも聞こえないような低いトーンで、


囁く。


そこ!


囁くから、更にあたしの鼓動が早くなる。


「お…覚えてるよ…」







「だろ?だったら。俺に期待とか、彼氏的なことを求めんなよ」


「…う、ん…わかってるよ」


「…わかってねーから、言ってんじゃん」


至近距離で見つめられ、失神寸前。


故意か無自覚か、


吐息のかかりそうな距離に、


ただあたしだけが、ドキドキ。


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