【完】あたしはニセカノ。
「目も当てられないぐらいだったって。学校でも、ちょっとした隙に、チュッ!とかね」




え。




てっきり、冷たくあしらってたのかと思った。




現状との違いに、あたしの心臓がチクチク痛む。




「だけどね、人前ではクールを装ってたっていうから…もうすぐ、ブチュー!!ってされちゃうんじゃないかな!?」




「ええええええっ!!」




そんな、そんな!




涼くんの方から、チュー!?




想像しただけで、鼻血がでそう。




ううん、そんなことになるわけがない。




だって、あたしのこと…好きじゃないはず。









「嬉しくないの?どうして落ち込んでるの?」



桃ちゃんが不思議そうに、あたしの顔を覗き込む。



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