神様に恋をした
少女の現実
玉藻兄さんと別れ、自宅に帰る……

ガチャ

「ただいま……」

「お帰りなさい」

出迎えてくれたのは私の一つ上のお兄ちゃん、神凪 瑠李-Kannagi Rui-。

リビングの方へ目を向けるとドアのガラスの影に両親が喧嘩する様子が見えた。

「自分の部屋に行きなさい。食事なら持って行くから」

「お兄ちゃん、私自分で作るよ?」

その言葉にゆっくりと首を横に振るお兄ちゃん。

「もう作ってあるからね、大丈夫だ。さあ、もう行きなさい」

困ったような顔をしながら私をリビングに行かせない。
お兄ちゃんは小さい頃の私を知っているから行かせない。




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