日賀國物語
そう言って立ち上がると、都はお膳を持ち、台所へと向かう。

できる限り自分のお皿は自分で持っていく。これは人間として常識だと思う。

お膳置きの所に置いて、都は自室へと戻った。

「着替えなくちゃ。」

今日の服は何にしようか。
この前買った白のシフォンワンピースに、黒のニーハイソックス、上にカーディガンを羽織れば良いか。

早速着替えると、鏡台の前に座る。
今日は大人っぽく横に結ぼうか。

都は綺麗な黒髪を横に再度丁寧に梳かしながら流し、黒のゴムで留めた。
レースのシュシュも付けて完成。

「このヘアピンも、似合うかしら…」

蝶々の飾りがついたキラキラと光るヘアピンも付けてみた。


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