ー大きく振りかぶってートリップ 記憶をなくした少女 泉孝介




桃を連れて家に帰るとお袋が飛び出してきた。

母「孝介⁈桃ちゃんになにがあったの?」
俺は桃にあったことを話すと、お袋は泣き出してしまった。俺は不甲斐なさを感じながら、桃を俺の部屋に連れて行った。桃の手には俺が昨日あげたブレスレットが手首で輝いていた。

桃は、一時間ほど経って目が覚めた。
俺は桃を見に行ったら目が覚めていた…
でも、桃の目には光がなかった…
俺は…桃になにをしてあげれる?俺はあの時誓ったはずだろう⁈桃を愛すると!

俺は桃の頬を掴むと、上に向かせた。
孝「桃…お願いだ…俺にはなんでも話してくれ!俺には隠し事をしないで?
俺は桃をどんなことがあっても桃を守るから!だから、俺をどんな時でも頼ってくれ!」
俺が桃に話すと、桃の目からは涙がこぼれた…
桃「孝ちゃん…私ね?…こんなに孝ちゃんに甘えてていいのかな?…孝ちゃんは私のこと迷惑だとは思わないの?
私には孝ちゃんに返せるものがなにもないの…」

あぁ…桃は優しすぎたんだ。誰も傷つかないように、ずっとずっと生きてきたんだ…今度は俺が守ってあげる。なにも傷つくことはないんだ…

桃の目には光が戻っていた。これでもう大丈夫だろう…


夕方になると、桃がお袋に何かを頼んでいた…

晩御飯の時、いつもより美味しそうな料理が並んでいた…
孝「これ、すげーうまそうだけどお袋が作ったの?」
母「違うわよ⁉︎今日の晩御飯は全部桃ちゃんの手作りよ!」
と言われ俺は驚いた…桃にこんな才能があったなんて。しかも食べてみたらメチャクチャ美味しい。俺は桃の料理が1番好きになった


孝「桃、ご飯うまかったよ!ありがとな」
桃「ありがとう孝ちゃんが喜んでくれてよかった!」 俺は桃の頭を撫でながら、深い眠りについた。もうこの美しい少女が傷つかないようにと祈りながら…

< 6 / 11 >

この作品をシェア

pagetop