クールなお医者様のギャップに溶けてます
「出来たか?…ってこの分厚いハムはなんだ⁈」

「ハムって分厚く食べると美味しいんですよぉ〜?」

「この変な形のご飯はまさかおにぎりか?」

「味は完璧です!とろろ昆布なんて一人暮らしの冷蔵庫にあるなんて思いませんでしたよ〜。」

「これでも自炊するからな。お、卵焼きはちゃんと出来てそうじゃないか。」

「お母さん直伝です。さあさあ食べて下さい!」

ドキドキしながら先生が食べるのを見る。

「ん、形は不格好だが、卵焼きもおにぎりも美味いぞ。亜樹も食べろ。」

「はい。いただきまーす。」

ガブっと分厚いハムから食べる。
ん〜!ジューシーで美味しい〜!

「ワイルドな食べっぷりだな…。」

ナイフを持ってきてそれで細かく切って食べている先生を見て間違えたと気付く。
けど、もう遅い。

「こうして食べると美味しいんですっ!」

ハハ、と笑ってくれてホッとする。
昨日言ってた事は嘘じゃないんだ。
素のままでいいんだ。
嬉しいな。
先生の笑顔もたくさん見れたし、素敵なクリスマスが過ごせた。

片付けを任せて身支度をする。

「朝早いけど、亜樹の家に行って挨拶するよ。」

「今度でいいですって!」

「そういうわけにはいかない。支度出来たなら行くぞ。」

えぇー?
今度でいいのにー。
ただでさえ朝帰りなんて恥ずかしいのに、朝から先生と家に帰るなんてさらに恥ずかしいよ。。


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