クールなお医者様のギャップに溶けてます


そこから亜樹の子供の頃の話しに花が咲き、何だかんだで2時間位居座ってしまった。

まだまだ話し足りない、という感じのお義父さんをお義母さんが制し、亜樹が用意していた写真を持ち帰る。

帰宅後、早速写真をチェックすると、その中には先程見せて貰った写真とはまた別の写真が何枚か入っていた。

「これは職場の写真か。懐かしいな。」

たった半年程だったが、あの病院の雰囲気は嫌いじゃなかった。
大学病院のように大所帯じゃないから、スタッフ一人一人と密に関わっていけるし、変なしがらみもない。
亜樹がいたからというのもあるが、楽しくて充実した毎日だった。

写真の中の亜樹は楽しそうに笑っている。
天職なんだろう。
白衣の天使、なんて古臭い言葉も亜樹の笑顔を見れば本当にそこに天使がいるように思えてくる。

でも写真じゃ足りない。

亜樹の顔が見たい。
亜樹の肌に触れたい。

亜樹が欲しくてたまらなくなるなんて、俺はいつからこんな風になったのだろうか。
女なんて誰でも同じと思っていたのに。

いやいや、それより今はこの写真を何とかしなきゃいけない。
こんなにたくさん用意するとは思わなかったから、何枚かは削らないとダメだ。

で、次の写真は…

「ん?何だこれは?」
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