クールなお医者様のギャップに溶けてます
勉強会はあっという間に終わった。

「いつでも連絡してね。」

「はい。必ず連絡します。」

バイバイと手を振る青木さんは神野先生と同い年の35歳には見えない位可愛い。
名残惜しい気がしたけど、これからナースステーションに寄ってから帰るという青木さんと別れ、私も帰る事にする。

「一応、神野先生に挨拶しておこう。」

神野先生のおかげでわだかまりが解消されたんだもんね。
会議室内にいるはずの先生を探すと、教授みたいなおじいさんと話をしていた。

うっ、話し掛けにくい。

でも、何も言わずに帰るのも礼儀知らずだし、えぇい、突入!

「お話中すみません。」

教授らしき人と先生にジロっと見られる。
なんか恐っ。

「あの、今日はありがとうございました。お先に失礼します。」

一礼して速攻で去る。

いまいちどこにいるかは分かっていないけど、皆さんが帰る方向へ一緒に進んで行くとエレベーターがあった。

「良かった。これで降りれば帰れそう。」

ほっとしたらどっと疲れがやってきた。
しかもお腹がぐぅぐぅ鳴りだしてる。
駅前の美味しいラーメン屋さんに行こうかなー。
あそこのラーメン美味しいんだよなー。
あ、いけない、よだれが垂れそう。
早く来ないかな、エレベーター。
夕飯は決まったから早く食べに行きたい。
じーっと表示を見ていると急に腕を掴まれた。
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