クールなお医者様のギャップに溶けてます
軽いパニック状態で立ち尽くしていると「あ、ねーちゃん」と言ってカズが近付いて来た。

「カズ、何やってるの?」

「母ちゃんがうるさいから迎えに来てやったんじゃねーか。」

「それはありがたいんだけども、先生は何で?」

「あぁ、聞いて驚くなよ?あの先生こそ、母ちゃんがストーカーだと疑ってた人物だ。俺がねーちゃんを迎えに行こうとしたら先生の方から声を掛けて来てさぁ。あの時はマジ怖かったわぁ。」

身震いするカズは本気で怖かったんだろう。
物騒な噂が流れている時に怪しい人物に暗がりで声をかけられたら誰でも身の危険を感じる。

ストーカーまがいの行動を取る先生を無視してカズを引っ張り帰ろうとするとカズが止まった。

「先生がねーちゃんに話しがあるんだって。」

「は?」

「カズくん、ありがとう。あとは俺から説明する。お姉さんは早めに帰すようにするから、お母さんにはその辺りをよろしく伝えておいてくれ。」

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