クールなお医者様のギャップに溶けてます
「事務所の子に私の事は関係ないって言ってましたよね?」

「あぁ、それこの前も言ってたな。あの時の話しを聞いていたのか?」

「…すみません。」

「まぁいい。あれはあの子が余計な事を君に話さないようにわざと言っただけだ。告白は俺からしたかったから。」

そんな答えが返ってくるなんて予想してなかった。胸と目元が熱くなる。

「で、でも、何でこんなに突然なんですか?」

「さっきも言ったが、山田さんに取られるかもしれない、と思ったら早く気持ちを伝えなきゃいけない、と思ったんだ。本当はもう少し後にするべきだったんだが、態度に出していたつもりも分かってないようだったし。この前の『私が誰と結婚しようが、先生には関係ないじゃないですか』はかなり痛かったし。」

本当に…?
これ、本当なの?
流れ星、流れてた?
どうしよう、急展開だけど、すごく嬉しい。
先生が照れたように顔を少し逸らしたのを見れば本当なのかもしれないって思えてくる。
信じていいよね?

「おい、泣いてるのか?どうした?」

「うぅ、嬉しいんです…。私も、先生の事が好きだから。」

「本当か?」

ブンブンと頭を縦に振ると先生がさらに一歩近付いてきた。

「抱き締めてもいいか?」

「い、いつも聞かないくせに。」

「いつも怒るからな。いいか?」

ブンと頭を振るとフワリと優しく抱き締めてくれた。
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