クールなお医者様のギャップに溶けてます

「神野先生…。」

これもまた藤井先生に引き続きデジャヴでしょうか…？
隣に普通に座ったけど。
ていうか、何で隣に座るかなー。
反対側に座る花絵の顔がニヤニヤしている事が見なくても分かるよ。
うわ〜〜恥ずかしい。
食事中だからマスクで隠せないし、どうしよう、赤面してきた。

その様子に気付いたこうちゃんが「まさか…」と言えば「そうよ。」と花絵が答える。

「まさかぁぁぁぁ！」とまた絶叫するとこうちゃんは目を赤くして食堂から走って出て行ってしまった。

「亜樹も罪な女ねぇ。」

「何それ。それよりこうちゃん追わなくて大丈夫？」

「お弁当食べてからで大丈夫よ。」

そっか。お弁当…
って卵焼きがなーい！
ふと隣を見ると先生が卵焼きを食べている。

「おっ、美味いな。」

「勝手に食べないで下さいよ。」

「手作りか？」

「お母さんのです。好きなのに、卵焼き…。」

凹んでいると定食の生卵をくれた。
いや、卵は卵でも生卵は要らないんですけど。ご飯ないし。