クールなお医者様のギャップに溶けてます
「あの〜、先生って、やっぱり彼女に手作り弁当作って欲しかったりするんですか？」

私が生卵の食べ方に悩んでいる間、先に食べ終わった花絵が先生に向かって質問してる。
突っ込んだ話しをするなんて、さすが花絵だ。

「もしかして話したのか？」

「あ、はい。すみません。」

「まぁいいけど。そうだな。手作り弁当は憧れるかな。」

え？
それって作れって事？
料理なんてした事ないのに…。
メイクに引き続き今度は料理か。先生のために何かするのって大変だな…。
はぁ、とため息をつくと睨まれた。

「彼氏の前でため息つくやつがあるかっ！」

「キャー彼氏だってー！！聞いてるこっちが恥ずかしくなるわ。亜樹、先に行ってこうちゃん探すから亜樹はゆっくり食事してからおいで。」

花絵、気を使ってくれたんだ。
ありがとう、って目線を送る。

そしてまた生卵の食べ方について考える。

とりあえず、醤油はかけよう。
テーブルに置いてある調味料の中から醤油を取ろうとしたら先生が取ってくれた。

「ありがとうございます。」

「なぁ、俺、君の連絡先知らないんだが。」

連絡先？
ほぼ毎日会うから必要ないと思っていたけど、そういう訳にはいかないか。

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