碧い人魚の海

 見世物小屋の公演は3日続いたあとに1日休演日が入る。休みのあとは2日連続で公演を行い、また1日の休演日。3日1日、2日1日の繰り返しで、公演日と休演日が繰り返されるように組まれている。
 3日連続で公演をした次の1日は安息日と呼ばれている。安息日というのは、見世物一座の間でだけの呼び名というわけではなく、町中の人みんながお休みをとる日として知られている。しかし、見世物小屋の安息日と町の人たちの安息日とは、実は1日ずれている。町の人たちの安息日の翌日が、見世物小屋の安息日なのだ。

 安息日といっても、座員に仕事がないわけではない。
 あちこちさがしまわってやっと見つけたロクサムは、奥の裏庭でゴミを燃やしていた。
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