俺様系後輩からは逃げられない?!



「ちょっと早いけど、お昼にする?」



「うん。何食べる?」



「あ、私お弁当作ってきたんだけど」


「お!待ってました!」



「公園近くにあったからそこで食べる?」


「じゃ、そこ行こう」




そう言って
立ち上がろうとした時


「ん、お弁当かして」


「?…はい、どうぞ」



私はその時わからなかったけど


純くんはお弁当を持って行こうとしてくれていることに、少し経ってから気付いた



「お弁当持ってくれてありがとう。重いでしょ?」



「別に。先輩が早起きして作ったことに比べたら軽いもんだよ」



「いや、早起きはしてないよ」



「え…」



純くんは一瞬驚いた顔をしたが

すぐに顔が少し赤くなった



「…んだよ」



照れてる!

それを見て私は微笑ってしまった



「これ重い…」



そう言うのも愛しく感じた



「私が持つ?」



「いいっ、俺が持ってくの」



そう言いながらも
歩幅も合わせつつ車道側を歩く純くん





私は自然と笑みがこぼれた
< 19 / 65 >

この作品をシェア

pagetop