俺様系後輩からは逃げられない?!
告白
天原純に
きつく言ってしまってから数日後…
私はやはり罪悪感でいっぱいになり
天原純に謝りに行くことにした
放課後、私は天原純を捜した
…そういえば、どこのクラスか知らないな…
そう思いつつ、一つずつクラスをあたる
…ふと窓の外に目をやると
中庭のベンチで天原純らしき男子がいる
だが不思議なことに
女子を取り巻いていない…
私はとりあえず中庭に向かった
中庭に着くと、
天原純の顔はうつむいていて見えない
私は天原純の隣に座った
「…この前はゴメン。きつく言い過ぎた」
天原純はまだうつむいている
すると天原純は
私の肩に寄りかかってきた
私はビックリした
「俺…本当こんなやつだから……全然いいところないや」
天原純はかすれた声で言う
「…私はまだ純くんの知らないところたくさんあるけど……人はそれぞれでしょ」
「それ、慰めてるつもり?全然なってないよ」
………確かに
「俺、わがままだし」
「確かに私の前ではそうだけど、他の人の前ではそうじゃないんでしょ?」
「…そうだけど」
「なら、誰かに甘えたいくらい我慢してるだけなんじゃないのかな。そんなに悩まなくていいって」
「…それって、小春先輩にもっと甘えてもいいってこと?」
「え?」
すると天原純はニヤッと笑って
「カワイイ〜」
「かっ、からかわないでよ!」
…私ったら、何であんなこと言ったのかな
恥ずかしくなって、顔が熱くなった
すると突然
天原純は私の肩に腕をまわしてきた
「小春先輩、顔赤いよ?」
天原純は私をからかって楽しんでいる…
てか、顔近いってば!!!
「あれ、小春だ」
声のした方へ振り向くと
そこには肇先輩の姿があった
「肇先輩!」
なんでこうも運悪く、天原純といるところばっかり見られるんだろう
しかも天原純は私の肩に腕をまわしたまま…
肇先輩は何かに気付いたように
「…もしかして僕邪魔しちゃった?てか前にもこんなことあったけど……もしかして…君ら付き合ってるの?」
「それはありえません!!だって私は肇先輩のことが好きなんですから!!」
ん?
私は我に返った
あれ?
私、告白しちゃった?
顔が赤くなるのがわかる
「いや…あの、これは」
肇先輩は一瞬驚いたようだったけど
すぐ、悲し気に微笑んだ
「ありがとう。そんな風に想っててくれたんだ。…でもごめん。僕、彼女いるんだ。」
…え?
「じゃあ失礼するね、彼女が待ってるから。本当にごめんね」
そう言って、肇先輩は去って行った
あっという間だった
…私、肇先輩にふられちゃったんだ