愛の裏返し
出会い
「秋山 鈴」
これが私の名前らしい。
私は幼い頃に両親をなくし、そのショックで記憶を失ってしまった。
記憶を取り戻しつつあるけど、まだ分からないことの方が多い。
唯一、生きている私の家族は兄の「秋山 涼」ただひとり。
兄は今少年院に捕まっていて、明後日、出所する。
中学を卒業するまで近所のおばさん家で育てられてきた。
今年の春から高校生になる。
それとともに1人暮らしデビューだ。
高校の入学式まで残り1週間をきった今日この頃、1人暮らしの準備は着々と進んでいる。
もう最近ではほとんどこのアパートで生活している。
たまに育ててくれたおばさんが来ては
「なにも高校生で1人暮らししなくてもいいのに」と言う。
散々、水道費が1人分高くなるとか食事代が高くなるとか文句言ってきたくせに今さらなんなんだ。
これが私の名前らしい。
私は幼い頃に両親をなくし、そのショックで記憶を失ってしまった。
記憶を取り戻しつつあるけど、まだ分からないことの方が多い。
唯一、生きている私の家族は兄の「秋山 涼」ただひとり。
兄は今少年院に捕まっていて、明後日、出所する。
中学を卒業するまで近所のおばさん家で育てられてきた。
今年の春から高校生になる。
それとともに1人暮らしデビューだ。
高校の入学式まで残り1週間をきった今日この頃、1人暮らしの準備は着々と進んでいる。
もう最近ではほとんどこのアパートで生活している。
たまに育ててくれたおばさんが来ては
「なにも高校生で1人暮らししなくてもいいのに」と言う。
散々、水道費が1人分高くなるとか食事代が高くなるとか文句言ってきたくせに今さらなんなんだ。