幼なじみの彼と彼女
これをキャンセルしたら。

間違いなく梓の心は野球部の奴なんだろうな。



クリスマスイヴ。

学校の終業式もあるのでいつもの時間に起きた祥太郎は制服に着替えた。

「おはよう、今日はそーちゃんの家に行くの?」

母、彩子はキッチンにやって来た祥太郎を見る。

まだ少し眠そうだけれど

「うん、ご飯はいらないから」

そんなに不機嫌そうでもなく、普通に答えた。

「何か持って行く?」

彩子が言うと

「お菓子とかあるの?」

「うん、あるから真由ちゃんに持って行ってあげて」

祥太郎は頷くと顔を洗いに洗面所に向かった。



とりあえず、学校に行って…

そうだ。

梓の学校へ帰りに行ってみよう。

祥太郎はふと、思いついた。
< 107 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop