幼なじみの彼と彼女
「俺がいない間に、人の女を散々侮辱しやがって。
お前ら、血祭りに上げられたいか?」

祥太郎はダルそうに首を左右に振って骨を鳴らした。

「お前も、いつまでそこに座り込んでるんだよ」

祥太郎は梓の手を引っ張って立ち上がらせた。

「祥ちゃん…」

「お前も、こんな奴らに言われっぱなしになるんじゃないよ。
言い返して殴ってやりな」

そう言うと祥太郎は男子の集団を睨んだ。

「今度、コイツをイジメる事があったら…
この程度で済まさないからな。
それと…」

祥太郎は深呼吸をして、

「梓がブサイクかどうか、言えるのはこの世で俺だけだよ。
お前らに気安く言われてたまるか!!」
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