幼なじみの彼と彼女
もうすぐ7月。

季節は梅雨を迎えようとしていた。



「事故…?」

最初に聞いたのは梓の母からだった。

「テスト走行で接触したそうよ」

梓の胸の奥で鈍い痛みが走る。
祥太郎の見舞いに行くべきかどうか。



お隣り、誰かが帰ってきたら聞いてみよう。

梓はそう、決心して自分の部屋から隣家の明かりが点くまで待った。
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