幼なじみの彼と彼女
自分もいつかは全日本ロードレースに出るのが夢。

祥太郎は今年、エリア選手権で早々とチャンピオンを決めた。

少しずつ夢の舞台が見えてきた。

祥太郎が高校生になる頃には。

チームのライダーすべてが全日本で走行することになる。

全日本ロードレースの最高峰、SB(スーパーバイク)には父の経営するバイクショップの腕の良い店員で、兄のように慕っている門真 総一。

その下のクラス、GP250には兄…いや、実際にはイトコの柏原 拓海。

そして柏原 祥太郎は来年、GP125へ。

考えただけでもドキドキする。



父親が必死になってチームとライダーを育ててきて、ようやく環境が揃い始めた。

プライベーター(個人やバイク店などのチーム)だってワークス(メーカーの直接的なチーム)には負けない!



それが父、賢司の常々言う言葉だ。
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