実験→作用→その結果
「ど、ドキドキしてます。こんなイケメンをこんなに間近で拝んだ事もありませんし…。でもあの……」
「感じた事は包み隠さず言え。」
ぅぅ……
鋭い瞳で威圧する清良さんに敵う筈もなく、私はややヤケクソ気味に言った。
「お綺麗な清良さんに対し、私のダメな所も包み隠さず披露してるかと思うと気が気じゃなくて、不穏なドキドキ爆発です!」
こんな事ならもっと気合い入れて顔のお手入れしとけばよかったぁー!
顔のお手入れなんてしたのいつだっけ?
眉毛繋がってないよね?
もう絶対ファンデ剥げかかってるから!
てか小鼻黒ずんでる?
ああ、唇絶対荒れてるぅぅぅ。
「………うん…まぁ、……大丈夫なんじゃないか?」
「その心許無い返事イヤァァァ。そしてマジマジ見るの止めて下さい!」
半べその私。
「も、もうイイですよね?もう終わって―――」
「いや。まだだ。」
腕を突き立てて清良さんと壁の隙間から脱出を試みる私に、雑誌を見詰めながら清良さんはきっぱり言い放った。
な、なに!?
まだ何か実験するの!?
慌てふためいていると
―――トン
―――グイ
「~~~~~~っっっ!!!!」
足の間に清良さんの膝が割り込んできて、顎をぐいっと持ち上げられた。
所謂『股ドン』に『顎クイ』
あ、やばい…………心臓が止まるかも。