ロンド~輪廻~
昌平が教師を志したのは中学2年の時だった。
昌平のクラスにはイジメがあった。
首謀者はクラスでも人気のある少年。名前は木村君。
イジメの対象は昌平のとなりの席の少年。名前は吉田君。
なぜ始まったかは覚えていないが、吉田君は日常的に嫌がらせを受けていた。
毎日震えながら耐える吉田君を見ていた昌平だったが、イジメを止めようとはしなかった。
昌平は自分に火の粉がかかるのを恐れていた。
そんなある日、教育実習生として一人の男が昌平のクラスに現れた。
檜山と名乗るその男は吉田君のいじめを知るや否や自分の授業を潰して、臨時のクラス会を開いた。
生徒の誰もが説教が始まると思い、うんざりした顔をしていた。
しかし、説教は始まらなかった。
代わりに檜山の手によって半ば強引に吉田君が教壇に立たされた。
困惑する吉田君に檜山は、
「なんでいじめられてると思う?」
と質問した。
しかし、吉田君は下を向いたまま何も答えない。
すると檜山は、今度は木村君を教壇まで連れてきた。
いじめる側の人間といじめられる側の人間が教壇に並び立った。
いつもは堂々としている木村君もこの時はばかりはきまずそうにしていた。
すると突如檜山は、木村君に向かって
「なんでいじめてんの?」
直球の質問をした。
クラスが凍りついた…
昌平のクラスにはイジメがあった。
首謀者はクラスでも人気のある少年。名前は木村君。
イジメの対象は昌平のとなりの席の少年。名前は吉田君。
なぜ始まったかは覚えていないが、吉田君は日常的に嫌がらせを受けていた。
毎日震えながら耐える吉田君を見ていた昌平だったが、イジメを止めようとはしなかった。
昌平は自分に火の粉がかかるのを恐れていた。
そんなある日、教育実習生として一人の男が昌平のクラスに現れた。
檜山と名乗るその男は吉田君のいじめを知るや否や自分の授業を潰して、臨時のクラス会を開いた。
生徒の誰もが説教が始まると思い、うんざりした顔をしていた。
しかし、説教は始まらなかった。
代わりに檜山の手によって半ば強引に吉田君が教壇に立たされた。
困惑する吉田君に檜山は、
「なんでいじめられてると思う?」
と質問した。
しかし、吉田君は下を向いたまま何も答えない。
すると檜山は、今度は木村君を教壇まで連れてきた。
いじめる側の人間といじめられる側の人間が教壇に並び立った。
いつもは堂々としている木村君もこの時はばかりはきまずそうにしていた。
すると突如檜山は、木村君に向かって
「なんでいじめてんの?」
直球の質問をした。
クラスが凍りついた…