ロンド~輪廻~
少年の目的地は彼の通う高校だった。

彼の住むS市でも有名な私立の進学校。
少年は成績もよく、両親にも教師にも期待されていた。

しかし、少年にとってはそんな事はどうでもよかった。

成績がいいのは、勉強しかする事がないからであり、特に夢のために頑張っているわけではなかった。

少年は友達が欲しかった。
学校で好きな女子の話したり、放課後はゲームセンターで盛り上がれる友達が欲しかった。

少年はいじめられていた。
しかし、誰も助けてはくれなかった。
クラスメートは見てみぬフリ、挙げ句の果てに教師さえも見てみぬフリ。

両親に話して、転校させてもらおうとした事もあったが、

「せっかく高い学費払って一流高校に入ったのに!もったいない!」

父親も母親も口を揃えて反対した。

両親にとって自分は自慢の道具でしかないと気づいた。

そんな少年の人生ではあったが、悪い事ばかりではなかった。

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