からくりの向こう
再会
「みなさん、忍者村からくり邸へようこそ‼今日はお姉さんこと、くノ一のオリンが、みなさんを忍者の世界へ案内します‼じゃ、まずこの畳なんですが…」
そう言って、畳を足で強く踏んだ。
すると畳が浮き上がり、その向こうに身を隠す。
「こうやって、敵の攻撃を防御する役割があるんです‼その他にも、この館の中には、様々な仕掛けや工夫がしてあるんですよ‼」
20人ほどの見物客を飽きさせないように、身振り手振りで案内をする。
「じゃ、なにか質問ある人?」
「はーい‼」
「じゃ、そこのボク」
「おねーさんはホントの忍者なの?」
よくある質問だ。
「じゃ、ホントかどうか確かめてもらおうかなー?」
私は壁に手をついた。