【完】強引に、キス
「2人とも大きくでる人間じゃないから、家も生活も出来るだけ普通に近くしている。家の中は2人とも忙しくて家事が出来ないから使用人を雇ってるけど」
悠雅の口からでる言葉はどれも信じられないくらい驚く事ばかりで……。
「俺は教育面で厳しく育てられて、中学の時海外に1年だけ留学した。その後もちょくちょく父親に連れられて海外の投資家達のパーティーに行ったりしてる」
私は驚いてかける言葉が見つからずにいた
「音亜……」
「あ、ごめん。聞いてるから」
「……なぁ音亜」
悠雅は私の前に膝をついて私の手を両手で包み込んだ。
「どうしたの?」
「……お前の目の前にいるのはこうゆう人間で、今お前が逃げなかったら、これから先たぶん試練も沢山あると思う。それに、俺はお前を絶対に離さない。……逃げるなら、今だ」
下から悲しそうな目で見上げられて、つられて私も悲しくなった。