【完】強引に、キス
「…頼む、今受け入れられたら俺はお前を離す自信ない。だから…」
私はソファーの上から悠雅の大きな体を包み込んだ
「おとあ…」
「バカ…何でそう突き放すような事言うの?それに、それを聞きたいのは私だよ…」
私の目から涙が頬をつたる
その姿に、悠雅は頬に手を添えて私の目をじっと見た
「悠雅は、私のような人間でもかまわないの…?悠雅とは住む世界が違う…私がどれだけ頑張っても届かない人。もしかしたらこの先、私と関わる悠雅を悪く言う人が出るかも…」
そう言うと、悠雅は私の横に座り、少し強引に腰を抱き寄せる
「ゎっ…」
少し驚いて声をあげたけど、気にせず悠雅は自分の胸に私の頭を押し付けた
「音亜!」
「はいっ」
急に大きな声で名前を呼ぶから反射的に返事をした
「俺が決めんだよ。誰に何を言われようと、俺が決める。俺が音亜を守る。だから、いらねぇ事考えるな」