【完】強引に、キス

(( 2時間前 ))


“ 今日の夜、逢いたい。公園で待ってます ”


今日、バレンタインか、

今までバレンタインなんていらないイベントだった。

興味ない奴から大量の甘ったるいもん渡されて処分に困ってたんだけど、今年は音亜がいるから特別だな

“わかった。連絡まってる”

俺は返事を出してクローゼットに手をかけた


コンコン…ガチャ

「失礼します」

繚辺が部屋に入ってきた


「おう、どうした?」


繚辺は気まずそうな表情で口を開く


「申し上げにくいのですが…本日、お父様が帰宅なさります」

「は?何でだよ」

めったにまともな時間に帰ってくる事なんてない奴だから不思議に思った


「秋吉家と食事がセッティングされた様です。必ずしも参加するように、とお父様が」


「俺は音亜とあう。勝手に約束されて、しかもよりによって秋吉だ?誰がのんきに食事なんてするかよ」


俺は繚辺に見向きもせず、音亜に会いに行く服を選び続ける


「ですが悠雅様っ」

繚辺が何か言いかけた時だった。

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