【完】強引に、キス
「…はいそうです、けど……」
私が返事をすると、男性は優しい笑顔で返してくれる
「私は櫂堂さんのお宅と仲良くさせてもらってる秋吉と言うものだが、ちょっとお話しないかい?」
「えっ…いや、でも私は」
秋吉って……秋吉先輩?
あの日悠雅と一緒にいたのも秋吉先輩、って事は秋吉先輩のお父さん…?
「大丈夫だよ。少しですむから」
私は、嫌な気配を感じながらも、秋吉先輩の事ではっきりさせたい事もあったから、少しだけお話しすることにした。
車に乗りしばらく走って、あるビルの前に停まった。
「私のオフィスがあるビルだよ」
「え、家じゃないんですか?」
不思議に思いながら、男性の後ろをついていった。