【完】強引に、キス


ガチャ


扉を開けて、部屋にはいるとまさに社長室といった感じ


「さ、いきなりだが話をしようか」


男性はデスクの前に置かれたソファーにドカッと座る


「娘の事は知っているね?」

「はい…」

「では、直球にお話しするよ。娘にはいずれ会社を背負ってもらおうと考えている。その為には最適なパートナーが必要だ」


「……はい」


悠雅といるといつかはこうなるんだろうな、とは覚悟をしていたが、まさか他の人に言われるとは思ってもいなかった


「……娘には既に我々が決めた相手がいるんだよ。櫂堂くんだ」

……え?


「櫂堂くんも、いずれ櫂堂グループを背負う身だ。娘と一緒になればますます会社も発展し、いい方向に進むだろう。だから君は大人しく手を引いてもらえんかね」


え、ちょっと待って?

悠雅には婚約者がいるってこと?


「あの!悠雅は何も言ってなかったんですが」


「いや、知っているはずだよ?4カ月前にその話は向こうに通しているし、つい2カ月前には一緒に食事もしたのだからね」


< 160 / 247 >

この作品をシェア

pagetop