【完】強引に、キス
「……違うよ。この間から毎日その写真が机や下駄箱、色んな所に置かれてるの。でも、私はそんな男知らないし、私は、悠雅だけ」
……皮肉った事を言った。無駄に、私はを強調した。
最近、秋吉先輩といるところを見る度に、自分じゃないくらいにドロドロしたものが胸で溢れる
「わかった。俺はお前を信じる…。誰かの嫌がらせだろうな。だいたい、想像はつくけど」
「大丈夫だよ。私は平気。悠雅に話せただけで気が楽になったから」
今にでも犯人を捕まえて殴りそうな悠雅を止めるために、できるだけバレないようにうそをつく。
「…次何かあったらすぐに言えよ。さっきは悪かったな。無理矢理キスして、怖い思いさせて」
「ううん。それも悠雅が私を思ってくれてるからって信じてるから、大丈夫だよ」
今度は優しい触れ合うだけのキスをして、悠雅はいつもの優しい笑顔に戻った。