【完】強引に、キス
コンコン
「社長、美鈴さまがお見えです」
「通しなさい」
秘書の呼びかけに反応する声で、社長室の扉が開かれる
「やあ、そろそろ来ると思っていたよ」
私がきたのは、秋吉先輩のお父さんの会社
「友達のお父さんをリストラにしたのはあなたの仕業ですか」
秋吉さんは煙草に火をつけてひとふかしする
「あの会社はね、私の会社の取引先なんだよ。まぁ君が来るのがもう少し遅ければ倒産させるつもりだったが…」
「どうしてっ!?やめてください」
そう言うと、半分も吸っていない煙草を灰皿に押しつける
「言ったはずだよ?私は権力があるから君の周りを苦しめるのは簡単なんだ。それを止めるにはどうしたらいいのか」
「………施設も…ですか」
「ああ、あれね。来月から我が会社プロデュースの妻が経営する美容院をたてようと思ってね」
「……ひどい。…………………私が、」
「ん?」
足を組み替えて背を沿ったなりで話を聞く
怒りの気持ちを押さえる為に拳を力の限り握りしめる