【完】強引に、キス
ザッ
俺が空き地につくと、男はもう先についていた
「よぉ、弟。音亜はどうだ」
五十嵐…もとい、櫂堂悠雅
「俺言ったよな、おまえに。音亜の事、泣かせんなって」
櫂堂は、俺の言葉に眉をピクッと動かす
「音亜は…あいつから離れたいって言って俺から離れたんだ」
認めたくないのか、拳を握って抑えきれない気持ちが溢れそうなのか、息が荒い
「お前、それ信じてんのか?」
何も言わない櫂堂に、俺は向かっていって拳をふりあげた