【完】強引に、キス
「悠雅……お知り合いなの?」
「あぁ。この方は関西で大きな成功を収める御蔭グループの社長、御蔭 重利さん。横にいるのは、執事の嶺。昔に一度、親父の出席するパーティーで顔を合わしたんだ」
関西で成功………
重利(シゲトシ)さんの見た目は、キリっとしたジャケットを羽織ったダンディーって感じのおじさま
「それで、今日は何のようだ。わざわざこんな所まで来るとは」
「実は、あなたのお孫さんの事で」
「孫?何を言う。お前も知っとるはずだろ?孫は、娘の那波(ナナミ)が事故にあった時に一緒に死んだ」
「それが、生きているんです。あなたの目の前に。……ほら、音亜。話しよ?」
悠雅の後ろに隠れる私に優しく声をかける