【完】強引に、キス
そして、今
「…………ハァ」
道重さんが2度目のため息をつく
「悠雅、私は忙しいんだ。さっさと話せ」
「…、婚約の話だけど、俺はっ」
「あぁ、わかっている」
「「え?」」
悠雅の言葉を最後まで聞かずに、答える道重さんに私も思わず悠雅と声を揃えて驚く
「美鈴音亜さん。悠雅とお付き合いをしている施設育ちのお嬢さんだね」
「え、あ、…はい」
何故か、私は道重さんに挨拶したことは一度もないのに、スラスラと話を進める
「他にも色々知ってるよ。悪いが、以前に少し、人を雇って調べさせてもらったんだ」
あ、視線を感じてたのはこの事だったのか…