【完】強引に、キス


「母さん、紹介するよ。こちら美鈴音亜、俺の大切な人」

「で、わしの孫娘♡」

重利さんが上機嫌で付け足しを入れた


「大切な…人?」


ホノカさんの顔がかわる


待って、え…今?

まさかの今、反対されるっ?


怖くなって目をつぶり、スカートの裾をギュッと握る



「悠雅ぁぁあっ!!あなた、やっと大切な人が出来たのねっ!母さん嬉しいわ!」


大声で喜ぶホノカさんに道重さんがゲッソリとした顔をする


「音亜さん、悠雅が最近変わったとは思っていたけど、あなたのおかげだったのね…」


涙をうかべた目で微笑むホノカさん。

ああ、本当に私、この家族と知り合えてよかった。

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