【完】強引に、キス
次の日から、私はほんの少しずつ、五十嵐が気づかない程度に少しずつ、距離を取り出した。
朝は毎日迎えにきてて、私が行くまで動かないし、他に道もないから一緒にいっているけど、ラインも返事遅くしたり、放課後も時間を減らしたり用事を作って行かなかったり
こうして距離を置かないと、きっと私またのぼせちゃうから
「ねえ音亜。最近、あの人のこと避けてるでしょ」
「ッ!なんで」
休日。美亜の部屋でお茶をしていたら、美亜が図星をつくから、飲んでいたお茶を吹きそうになった。
「わかるよー。美亜は、音亜の事誰よりもわかってるんだから。ちゃんと説明して?」
美亜の言葉に、私は渋々とこないだの事を話した
「ばか。ばか音亜。おんち」
お、おんち?音、だから、おんち???
美亜が話を聞くなり、私をけなす。
「あのね、好きって気持ちに早いも遅いもないんだよ?誰かにとられたら本当の遅い、なの」
「うん…」
「それに五十嵐くん、音亜に告白してきたんでしょ」
「あれって告白なのかな…?」
「じゅーぶん告白だよ!五十嵐くん信じてあげなさい」
美亜はとびっきりの笑顔で私に自信をくれる。
「…五十嵐に避けてることばれてるかな?」
「どーだろうね、何度か私に聞きに来たよ。音亜、俺の事迷惑とか言ってたか?って」