【完】強引に、キス
「うそ」
「ほんと。音亜、黙って距離おいてるからその違和感に五十嵐くんなりに、傷ついてるんじゃない?」
あの五十嵐が…?
「私ね、音亜といる時の五十嵐くん見てると、いい人じゃないかなって思うんだ」
美亜の目が少し鋭くなる
「音亜。3年の先輩の事しってるよね?五十嵐くんに近づく女全員シメてるって話」
「あ、うん」
美亜が私の両手を握った
「音亜がもし、五十嵐くんを選ぶなら必ず先輩の壁がいつかはくるけど、私は音亜の味方だから。音亜の恋、全力で応援する」
「美亜…」
「早く五十嵐くんに逢って、本当の気持ち伝えて。不安や、愛おしい気持ち全部伝えるの!びびっちゃだめ!」
私はすぐに美亜に謝って、五十嵐にラインを送った。
“逢えますか?いつもの場所で待ってます”
いつもの場所=屋上
今日は部活もないし先生もいないはず。
私は学校に走って向かった。