【完】強引に、キス
「…ほんとに、今から俺の女、だよな」
少しひんやりした金属製扉に2人もたれて、五十嵐に手を握られる
「…うん、今から五十嵐の…彼女」
私がそう言うと、五十嵐は握っている手に力を込める
「絶対離さないから。あと、悠雅。五十嵐じゃなく、悠雅な」
「はい」
私も答えるように、手を強く握り替えした。
「ねぇ、美亜に報告してい?」
「あ、あぁ。いいけど」
私は携帯を取り出して、写真を撮って美亜に報告ラインを送った。
“無事、気持ち伝えられたよ!!ありがとう。大好き”
の言葉と、笑顔のない無愛想な顔の悠雅との写真を。