【完】強引に、キス

「文化祭まであと今日入れて30日しかないけど、俺はお前らなら最高の文化祭を作れると思ってるから、後は美鈴に任せた。お前等、頑張れよ」


長谷やんの言葉、“信じてる”の言葉に皆がやる気を出す。

今日は午前中ロングホームルームになったから、役割とテーマを決めることにした。


「えーと、書記に美亜と、会計が井出君になりました。今からテーマ決めますが、やりたいことある人は挙手」

ってなんなりやり取りをして、


「私、やりたい事ある!」

クラスの1人が意見をだした

「うちのクラス、器用な子多いし、おしゃれな子も多い。そんな得意を来てくれるお客さんにサービスして、笑顔になってもらえたらと思う」


要するに、クラスのおしゃれ担当がヘアアレンジや服を、カメラ好きが写真とって、接客バイトが待ち時間のお茶だしをして、お客さん自身にモデルになった気分を味わって貰おうと言うことだ。

「なんか楽しそう!」

「俺男だけど美容師なりたいしヘア担当したい!」

「私カメラのスタッフしたい」


クラスの皆が自分の個性を出して作り上げようとしている。

長谷やんも、「良いと思う」と言ってくれたから、2-Bの出し物は〈beauty salon〉になった。

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