【完】強引に、キス
強く、低い、
真剣な時の悠雅の声。
「な、に言って……」
「俺ら付き合ってもう3ヶ月たった。俺はお前の、音亜の全部がほしい」
痛いくらい強い悠雅の腕が更に悠雅の真剣さを伝えてくる。
「嫌か?」
「うう、ん……ちょっと、怖い、けど……」
だめだ。さっきまで不安でいっぱいだったくせに、抱きしめられる腕の中できく悠雅の鼓動で、香りで、一気に不安が吹き飛ぶ
「……うん。私も、悠雅に全部、あげたい」
私達は放課後の約束をして、強く、深いキスをした。
放課後
美亜から報告を聞いて自分のことの様に喜んだ。
皆に挨拶をする長谷やんがこっちを見て会話の内容を察知したのか、悪戯気に舌を出した。
「なにあいつ(笑)」
「音亜と五十嵐くんのおかげ。ありがとう」
美亜は私が知る今までの中で一番幸せそうな顔をしていた。
「うん、美亜が幸せそうで本当に嬉しい。前美亜が言ってくれた言葉そのまた返す。私は美亜の見方だから!」
私は美亜にバイバイして長谷やんの横を通るとき「泣かしたらシメル」と言って、悠雅と教室を後にした。