【完】強引に、キス
ギュウ
「音亜、俺そんな上手だった?」
意地悪な顔で言う悠雅。ほんと、このイケメンはいったい何枚のマスクをかぶっているのやら……。
「うるさい」
意地悪な悠雅に私は悠雅に背中を向けた。
「最初で最後。ずっと離さねえからな……」
肩にキスをして抱きしめる手に力が入る。
悠雅と初めての夜。
初めての事情。
私も、最初で最後だといいなと思ってるよ。
悠雅につけられた初めての傷。
それは痛いのに、とても愛おしくて大切な傷になった。